建築探訪・写真・ウェブなどに関して徒然書き綴る私的実験室的なサイト
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栃木県高根沢町 「ちょっ蔵広場」

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栃木県の宇都宮市から北、那須烏山市へとつながる県道十号(宇都宮烏山線)を有する高根沢町。人々の活況も市街地から県道沿いの郊外に移りつつあるこの町の一角で、大きな変化が起きました。それは町役場近くのJR宝積寺駅周辺地区。環境整備が遅れ、しばし発展が滞っていた昔ながらの市街地です。

 

JR宝積寺駅周辺地区は、線路により東西に分断されてしまっており、さらに駅舎は駅西側のみでした。駅東側の住民が駅を利用するには、駅より数百メートル南の踏切を渡らなければならない状況で、このままでは東西の発展の格差が埋まらず、市街地全体の盛況がきわめて難しいと言われていました。

 

平成十六年、その危機的状況を解消すべく、建築家 隈研吾を監修にJR宝積寺駅周辺地区の再生整備計画がスタートします。線路を跨ぎ東西にコンコース(連絡橋)を通し、橋上駅舎にすることで、東西に回遊性の高い人の流れを創出。また駅東側は、なかば放置されていた大谷石の米蔵のスペースを「ちょっ蔵広場」と呼ばれる公共広場にリノベーションすることで、市民の交流促進と景観を整備、そして駅東側ロータリーから大通りまで抜ける車道を敷設することで、市街地の拡張性を高める計画が進められることとなったのです。

 

そして平成二十年、百年以上の歴史を持つ駅東側と宝積寺駅は完全に生まれ変わりました。駅東西からの高いアクセシビリティを実現することで、駅舎の利便性が向上することは、結果人の動きも活性化されるということ。また駅東部から宝積寺周辺へのアクセスが容易となり、そこからさらなる市街地の発展が期待できます。そして何より、歴史ある宝積寺ならではの大谷石蔵のある伝統的風景と、世界的建築家によるシャープでモダンなデザインが両立するシンボリックな広場ができることで、地元に誇りを感じる気運が一層高まることでしょう。

駅舎と広場は完成しましたが、今後、周辺市街地はどのような変容を遂げるのでしょうか、とても楽しみです。

ちょっ蔵広場
竣工:2006年(オープン:2008年)
設計:隈研吾
住所:栃木県高根沢町宝積寺2416

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